生徒さん一人一人が持っている音色や個性、感性を表現するためにとても効果的
譜読みが終わり、強弱やテンポが仕上がると、楽曲に合った物語を作ります。
私は生徒さん一人一人が考えた物語を聴かせてもらうのが、大好きです♪
毎回、生徒さんの感性や想像力に感心、感動しています!
では、なぜ物語を考えるのでしょうか?
譜読みを終えて手も指も曲に馴染んでくると、
「間違えないように弾こう」
と言うことに集中しがちです。
この、「間違えないように弾こう」という気持ちは大切なのですが、この事だけを考えていると、演奏がどうしても機械的になり、生徒さんの音が鳴りません。
そこで、生徒さん一人一人が持っている音色や個性、感性を表現するためにとても効果的なのが、
「物語を作ろう」
ということなのです。
物語を作る時はこんなふうにやってみよう!
例えば、三拍子の曲を弾く時に、
「ワルツのリズムだね、ワルツを踊っているみたいに弾いてみようか?」
と言っても、どのように演奏したら良いのか、漠然としていてわかりませんよね。
そこで、
「どういう場所で踊っているのかな?」
「大勢で踊ってる?それとも一人かな?」
などと、生徒さんが持っている楽曲のイメージを、場所や風景、背景等から具体的にしていきます。
楽曲は形式を持って発展していきますね。
初めの場面設定が出来れば、物語も楽曲とともにどんどん膨らみ、起承転結が生まれる。
という方法で物語を作ります。
生徒さんが物語を作り、その物語をイメージした演奏を聴かせてもらうと…
どうでしょう
三拍子のリズムが…
海辺で聞く波の音に聴こえてきます。
メロディーの抑揚に合わせて、大波小波が寄せては返す様子が伝わってきます。
キラキラ光る水面を背に、楽しそうに踊っている女の子の姿が浮かびます。
そんな物語が、演奏から聴こえてくるのです!
ワンランクアップした演奏にするために「物語」を作ってみよう!
このように物語を作ることによって、生徒さん自身からあふれ出るフレージングや音の出し方、強弱や音のバランスまで、自然に表現出来るようになります。
そして、何よりも、
「音が変わります!」
「生徒さん自身の音が鳴るようになります!」
楽曲を深く理解し、ワンランクアップした演奏にするために、「物語を作る」ことはとても効果的です!